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骨粗しょう症

骨粗しょう症チェックリスト

 

☑ 背中が曲がってきた

☑ 身長が以前よりも2cm以上縮んだ

☑ 洗濯物を高いところに干せなくなった

☑ 高い棚に手が届かなくなった

☑ 背中や腰に痛みがある

☑ 歩きにくくなった

☑ 転びやすくなった

☑ 家族に骨粗鬆症の方がいる

☑ 運動や外出する機会が減った

☑ 閉経を迎えた(女性のみ)

 
目次
  1. 骨粗しょう症
  2. 食事療法
  3. 運動療法
  4. 薬物療法

骨粗しょう症

骨のカルシウムが少なくなり、骨折しやすくなる病気が骨粗しょう症です。

骨粗しょう症は、骨に入ってくるカルシウムと出ていくカルシウムのバランスが負に傾いた状態です。年齢とともに骨を作る機能が低下し、溶ける骨が増えます。
特に女性の場合は、閉経後は急速に骨が弱くなっていきます。

国内には約1300万人の患者さんがいると推測されています。
高齢になるほどその頻度と程度が急激に上昇し、転倒や軽い動作、咳やくしゃみでも骨折を容易に起こすようになり、寝たきりの原因の4位を占めています。

健康寿命を延ばすためには、骨折を予防するために、骨粗しょう症を治療することが大切です。

骨粗しょう症が進むと、脊椎の骨が圧迫骨折を起こし、背中が丸くなることもあります。
ささいなケガや転倒した時に、手首や肋骨や大腿骨の付け根の骨折を起こしやすくなります。

女性は男性より骨粗しょう症になりやすいので、閉経前後や50歳を超えるころから、半年から1年ごとに定期的に骨密度を測ってご自身の骨の状態を把握する方がよいと思います。

骨粗しょう症を予防するためには、運動と食事療法が大切です。
1日に30分~60分程度ウォーキングするのが一番簡単で安全な運動です。
食事はカルシウムの多いものを心がけてください。

最近では、さまざまな骨粗しょう症治療薬が保険適応となっています。
内服薬であれば、1日1回、週1回、月1回などが選べ、さらに月1回の静脈注射、点滴、半年に1回の皮下注射など、患者さんの好みやライフスタイルに応じて選べるようになっています。

食事療法

骨粗しょう症を予防するためにも、治していくためにも、カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含む食品をとることが大切です。

カルシウムは乳製品大豆製品小魚緑黄色野菜海草などに多く含まれています。

骨粗鬆症を含めた生活習慣病は、長年の食生活のかたよりが大きな原因となりますから、毎日の食事をバランスよくとることがすべての病気を予防する基本であることに変わりはありません。
しかし、栄養に注意している人でも、カルシウムの摂取だけがどうしても不足してしまうのが現状です。

厚生労働省の栄養調査によると、現代の日本人は、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン・ミネラルのすべての栄養素を十分にとっていますが、カルシウムだけは所要量に達していません。
いろいろな種類の食品をバランスよく、しっかり食べることを基本として、そのうえでカルシウムの摂取を意識して行うことが望まれます。
毎日の食事に、目安として牛乳1本分、豆腐なら半丁を加えてください。

運動療法

若いころに運動しなかった人や、長い間病気で寝込みがちだった人は、体格がきゃしゃになり、骨が弱く骨折しやすいことが知られています。
骨を丈夫にするためにはカルシウムをとることが大切ですが、それと同じくらい運動が大切になります。

それは、運動で骨に力がかかると、骨に弱いマイナスの電気が発生し、カルシウムを呼び寄せるからです。また、運動は骨の血流を良くし、骨をつくる細胞の働きを活発にします。
運動の効用はもうひとつあります。運動によって、体の筋肉が鍛えられると、転びにくくなり、骨折の防止にもつながります。

骨を強くするための運動は、散歩やゲートボールなどの趣味の範囲でじゅうぶんです。家事で毎日こまごまと動くことでも骨を強くできます。

大切なのは、毎日楽しみながら続けることです。

薬物療法

骨が壊れるのを防ぐ薬(骨吸収抑制剤)

ビスホスホネート薬

骨を壊す細胞の働きを抑えて、骨を壊れにくくします。
定期的な口腔ケアが必要です。

 

SERM:サーム

骨に対して女性ホルモンと同様に作用し、骨吸収が起こりにくくなります。

骨量とともに骨質も改善します。

男性は使えません。

 

デノスマブ(抗RANKL抗体)

骨の成分を溶かす体内の働きを抑え、骨を壊れにくくします。半年に1回使用します。

定期的な口腔ケアが必要です。

低カルシウム血症になることがあり、定期的な採血を行い、必要があればビタミンD3薬やカルシウムの補充を行います。

 

骨を作る薬(骨形成促進剤)

テリパラチド

骨の新陳代謝を促し、新たな骨を作る作用があります。
骨折を起こしている方、圧迫骨折(いつの間にか骨折)がみつかった方、骨密度が著しく低い方に使用しています。


週1回通院して注射するタイプ、週に2回自己注射するタイプ、毎日自己注射するタイプがあり、いずれも治療期間は2年間です。

その後は別の治療を行うことが推奨されています。

 

骨を作りながら骨が壊れるのを防ぐ薬(骨形成促進・骨吸収抑制剤)

ロモソズマブ(抗スクレロスチン抗体)

新たな骨を作る作用と、骨が壊れるのを防ぐ作用の2つの働きがあります。


圧迫骨折(いつの間にか骨折)が複数ある方、骨密度が著しく低い方に使用しています。


月に1回の通院で注射します。通院期間は1年間で、その後は別の治療を行うことが推奨されています。

 

そのほかの薬

活性型ビタミンD3

腸からのカルシウム吸収を助け、骨を強くします。

ビスホスホネート薬やSERMと併用します。

 

カルシトニン

骨粗しょう症による腰痛の改善効果があります。

 

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